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調査データから見るオウンドメディアリクルーティングの実態 ─Owned Media Recruiting SUMMIT vol.4 レポート(1)

2019.10.17

オウンドメディアリクルーティングを実践するための具体的なヒントを探る

オウンドメディアリクルーティングを実践するための具体的なヒントを探る

企業が、自社の運営するメディアを軸に主体的に情報を発信し、自社の理念・文化に合った高付加価値人材の採用につなげる「オウンドメディアリクルーティング」。その認知・理解が高まるにつれ、「理論だけではなく、自社で実践するためのより具体的な方法が知りたい」「実践に向けて、社内を説得するためのエビデンスが欲しい」という声が聞かれるようになった。

それに応える機会として、2019年9月24日、虎ノ門ヒルズフォーラムにて「Owned Media Recruiting SUMMIT vol.4」が開催された。『実践企業が語るオウンドメディアリクルーティングの効果』と題したこの会では、調査データや先進的な実践企業の事例をもって、オウンドメディアリクルーティングの効果を検証。実践のヒントを探るため、オウンドメディアリクルーティングの実態により踏み込んだ内容となった。

基調講演は「調査データから見るオウンドメディアリクルーティングの実態」をテーマに、Indeed Japan株式会社 代表取締役/ゼネラルマネジャーの高橋信太郎氏が登壇。「オウンドメディアリクルーティングは本当に効果があるのか」、「実施する価値はあるのか」などの疑問に対し、Indeed Japanが行った調査結果を報告した。

疑問1:「オウンドメディアの情報は求職者に届いているのか」

疑問1:「オウンドメディアの情報は求職者に届いているのか」

まず、よくある疑問として挙げられたのは「オウンドメディアによる情報発信は、本当に求職者に届いているのか」という問いであった。 「採用ページを拡充したい」と上長に相談すると、「そこまで閲覧されないだろう」と同意を得られない採用担当者も多いという。求職者はどこまで自社の情報をチェックしてくれているのだろうか?

疑問1:「オウンドメディアの情報は求職者に届いているのか」

その答えは、『求職者の8割以上が、当たり前に「オウンドメディア」へ訪問している』だった。
調査結果によると、就職・転職活動の際、企業のホームページを「必ず閲覧した」「気になる企業は閲覧していた」と回答した求職者は84%、企業の採用ページは82%にのぼる。

「『8割以上の求職者が閲覧している』と具体的な数字の提示は、社内に実施を呼びかける際に説得力が増すだろう」と高橋氏。オウンドメディアを拡充するのに十分な理由だと語った。

疑問2: 「オウンドメディアリクルーティングによって、応募者数、採用者数は増加するのか」

次の疑問は「オウンドメディアリクルーティングによって、応募者数、採用者数は増加するのか」、つまり実際に人を惹きつける効果はあるのかという、採用担当者たちが特に注目する内容であった。

疑問2: 「オウンドメディアリクルーティングによって、応募者数、採用者数は増加するのか」

オウンドメディアリクルーティング実践企業に対して行った調査によると、「応募者数が増えている」と感じている割合は実践企業の87.5%、「採用者数が増えている」と感じている割合は、実践企業の86.3%に及んだ。

「もちろん、応募者数・採用者数の増加はさまざまな要因が複合的に絡んでいるだろう」と高橋氏。しかし、オウンドメディアがその後押しの一つになっているに違いないと、高橋氏は自身の考えを述べた。

疑問3 : 「採用した人とのミスマッチが起こってすぐに辞めてしまわないか」

3つ目は、オウンドメディアリクルーティングでミスマッチを防ぐことはできるのかという疑問だ。高橋氏は以下のように明言した。

「オウンドメディアリクルーティングはミスマッチを軽減させる手法であると言えます。オウンドメディアの情報が充実していれば、求職者はあらかじめ『この求人ではどんな仕事をするか』『この会社は自分に合っているか』をチェックした上で応募できるので、入社後のエンゲージメントが高い傾向がある」。

調査結果にも、その傾向が如実に表れた。

オウンドメディアリクルーティング実践企業の、実に68.6%が「求職者の入社後の定着率が高い(「非常に高いと思う」、「高いと思う」の合計)」と実感しているのだ。ちなみに、非実践企業は21.4%に留まる。

「別の言い方をすれば、オウンドメディアリクルーティングはスクリーニング効果が高いとも表現できるでしょう」と高橋氏は説明する。ミスマッチを減らすために欠かせない採用手法であると言えるだろう。

疑問4 : 「費用や労力がかかるのではないか」

4つ目の疑問には、費用についての懸念が挙げられた。もちろん、オウンドメディアリクルーティングを実践するには、コンテンツ制作などの費用や労力がかかるだろう。しかし、実践企業の85.5%は「オウンドメディアリクルーティングは採用費用の軽減になる」と考えていることが明らかになった。さらに、84.1%が「採用にかける労力を削減できると思う」と回答している。

疑問4 : 「費用や労力がかかるのではないか」

「オウンドメディアでの発信によって、採用のミスマッチが減り、中長期的に見て採用費用を削減できる、労力を削減できると実感されているのではないか」と高橋氏は分析した。

疑問5 : 「ごく少数の有力企業が実施しているだけではないか」

最後は、オウンドメディアリクルーティングの実施率に関する疑問だ。オウンドメディアリクルーティングはまだ認知されて間もない採用手法だ。そのため、「ごく一部の限られた企業だけが実施しているのでは?」「有力企業でないと、効果がないのでは?」 と考える採用担当者も多い。

では実際の実施率はどうなのだろう?

疑問5 : 「ごく少数の有力企業が実施しているだけではないか」

従業員数100人以上の大手企業の実施率は、2018年12月の段階では22.3%だった。しかし、それから半年も経たない2019年4月には28・1%に増加しているという調査結果が出た。採用ブランディングに対する意識の高い大企業を中心に、オウンドメディアリクルーティングが広まってきていることがわかる。
「オウンドメディアリクルーティングに取り組む企業は着実に増えています」と高橋氏。最後に今回の調査データから明確になった事実を振り返りつつ、オウンドメディアリクルーティングを実践する企業のために今後も定点調査によって動向を探り、企業の採用活動に有意義な情報発信を続けていくと語った。

疑問5 : 「ごく少数の有力企業が実施しているだけではないか」

データでオウンドメディアリクルーティングの効果について認識を深めた後は、実践企業の具体的な取り組みを聞くパネルディスカッションが行われた。「ジョブディスクリプション編」「シェアードバリューコンテンツ編」2つのパネルディスカッションの内容は、後日改めてレポートする。

Interviewee Profiles

高橋 信太郎氏

高橋 信太郎氏

Indeed Japan株式会社 代表取締役/ゼネラルマネジャー

関西大学在学時からベンチャー企業リョーマで活躍。1989年リクルートに入社。 求人広告事業の営業として、年間MVPを多数受賞。 新規事業開発室に配属後は、ゲーム情報誌を創刊。 その後、リクルートの子会社であるメディアファクトリー(現 株式会社KADOKAWA)に出向し、 ゲームの新流通開発などエンターテイメント事業で活躍。 2001年まぐクリック(現GMOアドパートナーズ)に転じ、ネット広告をはじめとしたインターネット事業を手掛ける。 06年代表取締役、13年GMOインターネットグループ常務取締役となる。 16年4月よりIndeed Japan株式会社 代表取締役/営業本部長に就任。17年10月より現職。

【2019年11月28日受賞企業発表予定】『Owned Media Recruiting AWARD 2019|オウンドメディアリクルーティング アワード』

【2019年11月28日受賞企業発表予定】『Owned Media Recruiting AWARD 2019|オウンドメディアリクルーティング アワード』

「オウンドメディアリクルーティング」を積極的に取り入れながら、能動的に採用を行っている先進的な企業を表彰する「オウンドメディアリクルーティング アワード」を2019年11月28日に開催します。

「オウンドメディアリクルーティング アワード」の詳細はこちら

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