COLUMN & INTERVIEW

求職者の共感を喚起するシェアードバリューコンテンツ 作成時に意識すべき3つのポイント――オウンドメディアリクルーティング実践方法(4)

2019.07.16

今回のステップ4「④自社の社会的な存在意義や魅力を伝えるシェアードバリューコンテンツを発信」では、ステップ2で整理した自社の魅力となる強みをベースに、「シェアードバリューコンテンツ(Shared Value Content)」を作成する方法について紹介します。特に、「シェアードバリューコンテンツ」作成時に意識したい3つのポイントについて解説します。

シェアードバリューコンテンツで求職者の共感を喚起

シェアードバリューコンテンツ

シェアードバリューコンテンツとは、自社が社会において何のために活動し、何を目指しているのかという社会的な存在意義や、求職者が自社で働くことでどのように社会貢献できるのかという魅力を効果的に伝え、求職者の共感を喚起するためのコンテンツのことを指し、「パーパスコンテンツ」と「カルチャーコンテンツ」という2つの軸で構成されています。

シェアードバリューコンテンツは、ステップ3で紹介したジョブディスクリプションと並んで、オウンドメディアリクルーティングを構成する主要なコンテンツです。

シェアードバリューコンテンツを構成する2つの軸

シェアードバリューコンテンツ

シェアードバリューコンテンツには次の2つの軸があります。

・パーパスコンテンツ……企業理念・社会的な存在意義を発信
・カルチャーコンテンツ……企業文化・社風・行動様式・行動規範を発信

※シェアードバリューコンテンツの必要性、また、パーパスコンテンツ、カルチャーコンテンツの解説は、「選ばれるための情報発信 『シェアードバリューコンテンツ(Shared Value Content)』とは?」をご参照ください

パーパスコンテンツ、カルチャーコンテンツを作成するための具体的な方法は、次回以降のステップ5「⑤企業理念や自社の社会的な存在意義を表現するパーパスコンテンツを発信」とステップ6「⑥企業文化・社風・行動様式・行動規範などを表現するカルチャーコンテンツを発信」で紹介していきます。

その準備として、パーパスコンテンツ、カルチャーコンテンツの両方に共通する、シェアードバリューコンテンツ作成時に意識しておきたい3つのポイントを押さえておきましょう。

シェアードバリューコンテンツ作成時に意識すべき3つのポイント

「ストーリーテリング」。「透明化」。「意味報酬」。

それではシェアードバリューコンテンツを作成する際、何を意識するべきなのでしょうか? ポイントは、「ストーリーテリング」、「透明化」、「意味報酬」の3つです。

(1)ストーリーテリング
ストーリーテリングとは、ただ情報を羅列するのではなく、物語の形式を取り入れることで読者の感情を揺さぶり、より深い共感を喚起する伝え方です。
さまざまな企業情報が溢れるなか、自社情報をいかに「自分ゴト」としてとらえ、共感してもらえるかが、自社を好きになってもらうためのカギとなります。ストーリーテリングはそこで大きな役割を果たします。

たとえば、パーパスコンテンツ(自社の目指す姿、企業理念、社会的な存在意義)を伝える際、パーパスそのものも大切ですが、その想いに至った経緯も重視されます。創業時のエピソードを踏まえて、その理念を掲げた創業者の強い想いを伝えれば、求職者は自社の理念をより深い共感をもって理解しやすくなるでしょう。

カルチャーコンテンツも同様です。たとえば自社のプロジェクトを紹介する際、プロジェクトを単なる事例として紹介するだけではなく、「そのプロジェクトにどんな想いを持った人間が携わっていたのか」、「推進時にはどのような葛藤があったのか」、「達成したことによって得た経験とは何だったのか」、などのストーリーを交えて紹介すれば、求職者は自社で働いている様子をよりリアルに想像することができます。

(2)透明化
透明化とは、自社に関する情報を、ポジティブな面だけでなくネガティブな面も含めて誠実に伝えることです。

企業の透明化が重要視されるようになった背景には、社会環境の変化があります。口コミサイトやSNSの浸透により、個人が情報を発信できるようになったため、あらゆる情報が共有されやすくなりました。企業が「都合の良いこと」ばかりを伝えていても、それを覆すような「事実」が個人から発信されれば、その企業は信頼を失いかねません。「嘘がバレる時代」と表現することもできるでしょう。

これは、意図的な「嘘」に限りません。
たとえば、若いうちから大きなプロジェクトに携わることができるなど、「やりがいのある仕事」をアピールしたい場合。それがポジティブな面であるならば、「帰宅時間が遅くなりがち」などのネガティブ面もあるかもしれません。そこも含めて自社の等身大の姿を伝えなければ、入社後に採用者がギャップを感じることにつながりかねません。

情報リテラシーの高い求職者は、企業でのリアルな働き方を知りたいと考え、オフィシャルな情報はもちろん、口コミなどあらゆる情報を探しています。企業がオフィシャルなオウンドメディアで、ポジティブ・ネガティブ両面を誠実に伝えることは、求職者からの信頼を醸成することにつながるでしょう。また、それが採用におけるミスマッチを防ぐことにもつながるのです。

(3)意味報酬
意味報酬とは、従来重視されてきた金銭的な報酬ではなく、仕事のやりがいや意義・働きやすさなどを意味します。

近年、仕事に対する価値観が多様化し、企業選びに意味報酬を重視する求職者が増えています。「どんな経験ができるか」、「充実した時間を過ごせるか」、「自分の力が発揮できるか」など、「自分らしく生きるための働き方」を選ぶ傾向が強まっているのです。そこには、「やりがい」を重視する人もいれば、「スタイリッシュなオフィスで気持ちよく働く」ことに価値を感じる人もいます。

生きていくため、食べていくためだけの「ライスワーク」ではなく、一人ひとりが自己実現をするための「ライフワーク」を求めて仕事選びをする求職者に対しては、従来の画一的な報酬のみならず、「社会においてどのような存在になれるのか」、「この会社に入ることで社会にどのような貢献ができるのか」、「どんなワークライフを送れるのか」などといった意味報酬を積極的に伝えられるとよいでしょう。

以上の3つが、シェアードバリューンテンツを作成する際に意識すべきことです。これらのポイントに留意して、自社への共感を喚起するシェアードバリューコンテンツを作っていきましょう。

次回のテーマは、シェアードバリューコンテンツを構成する2つの軸のうち、企業理念や社会的な存在意義を発信するパーパスコンテンツ作成のためのヒントについて紹介していきます。

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