ソーシャルリクルーティング

2021.06.18

昨今、多くの求職者が日常的にSNSを利用しています。近年は企業もそのSNSを活用した採用「ソーシャルリクルーティング」に力を入れ始めています。本稿ではSNSを始めとする情報発信に関するサービスを利用したリクルート手法について紹介します。

「ソーシャルリクルーティング」とは?

「ソーシャルリクルーティング」とは、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を始めとするコンテンツプラットフォームを利用した採用手法を指します。

FacebookやTwitter、Instagramなど、さまざまなSNSが私たちの生活に浸透しています。特に若年層にはその傾向が顕著で、総務省の「平成29年版 情報通信白書」によると、20代のSNS利用率は97.7%とされており、現在はさらに増加していることが考えられます。そうした状況から、企業の採用活動において、特に若年層の採用にはSNSでのアプローチが有効であると言えるでしょう。

現在、企業の採用活動に使用されているSNSおよび情報発信に関するサービスについては以下の通りです。

・Twitter(ツイッター)
Twitter社による、最大140文字の短文テキストを画像、動画、リンク含めて投稿(ツイート)することができるサービスです。ツイートの内容は自分のプロフィールに投稿されると同時に自分のフォロワーに送られます。利用しているのは若年層が多いものの、比較的広い年代で利用されているサービスです。

・Instagram(インスタグラム)
Facebook社による、写真、映像の投稿を基本とするサービスです。手軽にビジュアルの訴求力を活かして自社紹介ができます。若年層を中心に利用され、特に女性の利用率が高くなっています。

・Facebook(フェイスブック)
こちらもFacebook社による、テキストや写真、映像などの投稿ができるサービスです。テキストだけでなくビジュアルによる発信もできるという特徴はTwitterやInstagramなどの他のSNSとほぼ同様ですが、ユーザーは基本的に実名を登録している点が異なります。また、若年層の利用は減少傾向にあり、利用している年齢層が比較的高めであるという点も特徴です。

・YouTube(ユーチューブ)
Google社による、投稿動画を中心とした動画共有サービスです。特に若年層を中心としつつ、幅広い年代で利用されています。動画は一度に発信できる情報量の多さから、企業の情報発信においても注目されている手法です。実際、多数の企業が自社の会社説明の動画を投稿しています。

・note(ノート)
note株式会社による、文章や画像などを発信できるWebサービスです。短文の投稿も可能ですが、投稿できる文字数には基本的に制限がなく、イメージはブログと近いと言えるでしょう。書き手と読者が繋がれる機能や、有料配信と購読などの仕組みも特徴です。

・LinkedIn(リンクトイン)
Microsoft社によって運営される、全世界で多くの利用者を持つ、ビジネスに特化したSNSです。ユーザーは個人として、企業として、いずれの場合でも使用することができます。個人であれば、履歴書やスキルなどをプロフィールに登録し、企業からのスカウトを受けられたり、気になる企業への応募も可能です。逆に企業側の目線では、自社の情報を記載しておくことで、求職者からの応募や、自社が求める人材に近いユーザーにアプローチをすることが可能です。

・Wantedly(ウォンテッドリー)
Wantedly株式会社による、ビジネスSNSです。個人、企業のそれぞれが利用でき、応募やスカウトが可能な点はLinkedInと似ています。しかし、日本企業が提供するサービスであることもあり、利用者は基本的に国内の個人や企業であること、企業理念や文化への「共感」を起点にしたマッチングのためのサービスであるとして、企業側は給与や福利厚生の情報が記載できないなど、ユニークな特徴があります。

・Pinterest(ピンタレスト)
Pinterest社による、画像共有を中心としたサービスです。雑誌の記事を切り抜いてスクラップするように、Web上の画像を自分専用のページに集めてシェアできるのが特徴です。

採用活動にマーケティングの考え方や手法を取り入れる思考法と実践法 ――採用マーケティング戦略を立てるための骨組み vol.1

「ソーシャルリクルーティング」のメリットと注意点

・親近感を得やすい
求職者が普段プライベートで利用しているSNSを通して情報発信を行うことで、通常の求人広告などよりも親近感を得られやすくなる効果が期待できます。

・ミスマッチの抑制
「ソーシャルリクルーティング」は、より近い距離感でのコミュニケーションを通し、求職者が企業に対する理解を深めることを助けます。その企業の中にいる知人からの情報を得ることもできます。また企業も求職者のSNS上のアカウントを観察することで普段の言動を把握しやすくなり、双方向でミスマッチを抑制しやすくなります。

・潜在層にアプローチすることができる
SNSでの情報発信は、上手くいけば大きな拡散力が期待できます。しかも、求人広告などと比較すると、「今、就職・転職したい」という顕在層だけでなく、「今のところはまだ、すぐに就職・転職したいとは思っていない」という潜在層に情報が届く可能性もあります。これによって思いもよらなかった人材からの応募が増えるかもしれません。

・採用コストの抑制
多くのSNSは基本的に無料で利用可能です。上手に活用して自社の求める人材を採用することができれば、その分費用の削減につながる可能性が期待できます。

・注意点:炎上の危険性
SNSの利用にあたって、常に意識しておかなければならないのが炎上の危険性です。SNS担当者の軽率な情報発信により、思わぬイメージダウンにつながる例は少なくありません。投稿内容を複数の担当者でチェックするなど、何らかのルールを定めて運用しましょう。

・注意点:運用に人的コストがかかる
SNSの運用においては、常に最新情報を更新することが重要です。投稿がなされず放置されたアカウントは、あまり採用に力を入れていない会社かもしれない、などのマイナスイメージを求職者から抱かれかねません。このため、一度運用を始めたら常に更新し続ける必要があります。人的なコストには留意しましょう。

 
 

監修:株式会社 人材研究所

用語集
ランキング

Pickup!